9月10日、国見町赤根の赤根社で「善神王(ぜんじょう)祭り」が行われました。善神王とは武内宿祢(たけのうちすくね)のこと。
武内宿祢は第12代の景行天皇から第16代の仁徳天皇までの5代に仕えた360余歳の長寿の神様なのです。江戸時代中期に赤根の住民が大分の賀来神社よりご分霊を勧請されたといわれています。民間信仰の形式のため社はなく在家を遷座する輪番制をしていたようです。そしてその御神体はなんと古い木箱に納められ「勧請善神王」と書かれた幟なのです。当場を出発した「幟」が神社に着いて境内の幟立てに並べられるた後、境内中央で長さ10Mを越す大松明が点火されいよいよ大松明立てが始ります。音頭取りの指示によりバランスをとりながら青竹で支えてすこしずつ起こしていきます。手が足りないときには見物人も協力します。ほぼ直立させるとちょうどローソクを立てたようになります。このお明かりが善神王様にさしあげる「お灯明」となるわけです。この天を焦がす明かりの元でお神楽や神踊りが奉納される。以前は次の当場となる家で座敷相撲がおこなわれ若者たちによる力競べがされていたようです。 国見町伊美の別宮社秋の大祭で奉納されていた対の大松明は本年より中止となり、町内での火祭りはこの「善神王祭り」と「ケベス祭り」の2ヶ所となりました。 |